親王飾りのメリット

ひな人形はその昔、身代わりの人形でした。人の代わりに災厄を引き受ける、厄払いの道具だったのです。人形と言っても人の形をしているだけの簡素なもので、紙や藁などで作られていたと言われています。この身代わりの人形は穢れを払うために川へ流されました。実はこの儀式が現代の「流し雛」のルーツとされています。 ところが人形というアイテムが子供達の遊び道具として生活に定着すると、身代わりとして川へ流してしまってはかわいそうという風潮が広まり始めます。そこで川へ流すことをやめ、当時の人々は飾ることで厄払いとしようとしました。この様式こそが、今のひな飾りの原型です。 ひな人形を大切にすることで女の子の健やかな成長を祈る風習は変わることなく現代に伝わり、ひな祭りは女の子の節句としてとても重要な年中行事となりました。

最近のひな飾りの定番はやはり親王飾りです。親王飾りは平飾りとも呼ばれます。男雛と女雛が一対となっているひな人形のことです。しかし、ひな人形と聞いてあの豪華な七段飾りを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。 実は伝統的なひな人形にも色々とトレンドがあるのです。それは何故かと言うと、日本の住宅環境が時代ごとによって変化しているからだと言われています。昔よりも格段に増えたマンション住まいの家庭ではなかなか七段飾りは飾れないでしょう。そこでよりコンパクトな親王飾りが広まったのです。親王飾りはシンプルですが、七段飾りよりも格下という訳ではありません。寧ろ、親王飾りが最初のひな飾りの形と言われています。 更には収納ケースが一体になったひな人形が今、人気を集めています。現代の住宅において、省スペースというメリットは非常に貴重ではないでしょうか。もしかするとこの収納タイプが今後の定番になるかもしれません。ひな人形も家族の一員として長いお付き合いになる訳ですから、ぜひ納得のいくまで考えを重ねて、ひな人形を選んでみて下さい。